【長期入院は人作り その1】有言実行 | 九州不動産専門学院グループ


 

長期入院は人作り その1

博多独楽篇
平成12年10月号「私的経営のこころ 中小企業の生き延びる道(10)」
 病気や事故など、会社経営の基幹部隊である社員の長期入院ほど頭の痛い問題はない。生身である人間は、病気もすれば怪我もする。また、どんなに気をつけていても、車を運転する人なら長い間にひとつやふたつの事故は経験しているはずだ。ご多分にもれず総勢30名足らずの当学院でもそれはある。
 平成4年3月に女性役員(当時43才)が子宮ガンで入院、平成5年3月に男性役員(当時59才)が心筋梗塞で入院、平成7年5月に男性役員(当時47才)が転落事故で入院、平成6年3月に女子職員(当時21才)が白血病で入院。そして、不完全ながらもそれぞれの職場復帰までの期間を列記すれば4ケ月、5ケ月、2ケ月、18ケ月ということになる。
 無駄な人間は一人としてかかえる余裕のない中小企業にとってこれほどの大問題はない。しかし私は、長期入院こそ人作りの最適の機会であると考えている。
 長期入院における第一の問題は、入院した担当者の業務を片時も途切れさせるわけにはいかないので、急遽、「別の担当者を育成、というよりも達成する業務」が新たに発生することである。
 実はこれほどキツイ問題はない。なぜならそこには「計画的な業務引き継ぎ」がないばかりか、その業務の受け皿となるべき人間も確保されていないからだ。次に発生するのが、前任者の業務をたとえ在職している別の担当者に引き継がせるにしても、今度は次の担当者の業務を誰が引き継ぐか、という問題である。
 そしてこれは次から次へと連鎖する。第三の問題は入院当事者に対する見舞いや連絡業務等が在職している限りずっと発生し続けることである。最後は、回復後の職場復帰をいかに円滑に遂行するか、という問題である。
 当学院の場合は、これらの問題に主に二つの視点から対処している。まず第一の問題である新たな担当者をたてる件については、前任者の業務を細分化し、既存の人員へ割り振っていく分散方式をとっている。
 多くの人員を抱えているようであるが、それぞれは簡単に他人が割り込むことができるような密度と水準の低い業務を遂行しているわけではない。それぞれが、プロ意識に燃えてがんばっている。だから、それを丸ごとストップさせて、入院当事者の業務を一括して請け負わせるには土台無理がある。かくなることで、自ずと第一と第二の問題は同時に解決できるというわけだ。
 そして第三の問題である入院当事者に対する見舞いや連絡業務こそが「長期入院は人作り」を実践できる最高の機会になり得ると考えている。
 これについては次号に詳しく述べたい。
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