【社員皆営の風土こそ企業防衛の要】有言実行 | 九州不動産専門学院グループ


 

社員皆営の風土こそ企業防衛の要

ライセンスメイト篇
平成16年5月号「人と意見 心の経営ゼミナール 第4回」
 「わが国における経営のキーワードがあるとすれば、それは終身雇用と実力主義を両立させることだ」
 このシリーズでは、私が24年間に及ぶ学校経営から肌で感じ取った中小企業の経営ノウハウを計12回に亘って紹介させていただく。

 経営において私が基本にするのは「社員皆営」という考え方である。それは「国民皆兵」を文字った言い方であるが、当社では社員全員がイコール営業社員であるということを指している。このことは、社員1人ひとりにとっては厳しい考え方かもしれない。しかし、この経営思想こそが同業他社が経営危機に瀕している昨今の状況の中で、当学院が不景気を乗り越えることができている決定的なキーポイントのひとつであると自負している。

営業は組織区分のひとつか
 通常、企業において営業は、総務や経理などと同等のセクションとして扱われている。確かに営業に関することは、営業というセクションで対応すれば、社内業務の役割分担が図れ、運営の効率化につながる。しかし、全体業務のかくなる分担区分方式は、どちらかといえば官公庁スタイルの臭いがしてならない。そもそも官公庁には、①収入が主に国民の税金で成り立っているうえに、②競合が存在しないという二つの前提がある。よって「営業」という概念は存在しない。
 一方、民間企業の場合は、営業による収益が存立の土台になっている。そして、このことは「上場」していようといまいと関係ない。いわば普遍的な真理なのだ。つまり販売を含む営業行為によって資金を集めなければ会社は一日たりとも回らない。
 証券市場によって[返済義務の発生しない]他人資本を集めることの出来ない中小零細企業にとって「営業」とは、丁度人間が呼吸をするのと同等以上に必要不可欠な行為なのだ。

文明の違いとしての民間と官公庁
 よく零細は中小の、中小は大手の、そして大手は官公庁の役割分担思想を見習えといわれるが、私はその考え方に異議を唱えたい。なぜなら本質的に民間企業と官公庁とでは、全く形態が異なるからだ。それは一方(民間)は「契約自由の原則」下における顧客獲得とそのための営業活動に全面的に依存せざるをえないのに対して、他方(官公庁)は「国法」下における国民としての租税負担義務に基礎をおく。又、一方(民間)は絶えざる競合の出現と攻めぎあいの中に身をさらさざるをえないのに対して、他方(官公庁)は独占であり、競合はない。
 かくも存立風土の異なるふたつのグループの間にはまさに文明の違いともいえるほどの隔たりがある。

営業活動なくして一切は空語
 それゆえ100%民間である当学院では、個人の好き嫌い、適不適に関係なく、会社に身分を保証してもらうものの神聖な義務として社員全員に営業を課している。そして、営業がしっかりと行える社員に対してのみ、営業と平行して、総務、経理、人事といった間接業務をやってもらっている。
 もちろん、この「社員皆営」の原則を今日のように履行できる状態を作るにあたっては十分すぎるほどの根回しと年月をかけてきたのはいうまでもない。しかし、世の中にはどうしても「営業」という作業を回避したがる人間がいる。資金の「入」には参加せず、資金の「出」の段階でのみコミットさせてもらいたいというのでは民間企業はつとまらない。創業以来25年になるが、どうしても資金の「入」への参加を回避したがるメンバーは、たとえ他の面で才覚があろうと手放してきた。
 しかし、この累々たる決断の系譜があったればこそ、社員1人ひとりが学院存続の目標にむかって一丸となる確固たる結束をもち得たのだと思う。

「負けない企業」を作るには
 『教育勅語』の中に「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ」という一節がある。入社早々まっさきに営業をさせるのは「一旦緩急」の時に逃げ出さない人間であるか否かを見極める上で決定的な人事である。そして「踏みとどまる」胆力のある人間にだけ仕事を伝授し、「社員」に仕立て上げて行く。こういう一騎当千の強者(つわもの)だけで組織の中核部隊を編成していく。たとえ、いかに年月がかかろうともこの方法以外に「負けない企業」を作る手立てはない。
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