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大の大人が「ビールかけ」に狂ずる愚とそれを報道する愚

フェイスブック篇

平成25年9月25日

読売巨人軍がセントラルリーグで優勝した。監督や選手の皆さんはさぞかし感動、感激しただろう。またファンの皆さんも同様に喜んだことだろう。大新聞の威光を背に受けての戦いとはいえチームそのものが強くなければ勝負には勝てない。水物の世界で覇者になることほど精神を高揚させるものはないだけに当事者の皆さんの喜びは大変なものだったに違いない。

しかし、お祝いの席で大の大人がビールを掛け合ってはしゃいでいる姿は見られたものではない。理由の第1はそれが「食べ物、飲み物」であるということ、第2は自分の子供がやったら親として止めるであろうということ、以上である。

私がホテルに勤務していた時、ケーキやパンの製造現場にいたが、その当時食べ物や飲み物を投げつけることなど考えられなかった。それは作って下さった方に対する最大の侮辱であり、道徳的にも許されないことだった。ドリフターズが舞台の上で相手の顔めがけてケーキを投げつけるシーンがあったが、観客もろともはしゃぎ回る姿に言いようのない恐ろしさと文化の頽廃を感じたものだ。

球団の皆さんもいっそのこと巡業先でその土地の銘酒をかけ合い、職人さんが腕によりをかけて握ってくれた寿司を投げ合ったらいい。またビールのシャワーを浴び、ワインの風呂につかったらいい。浮世離れした楽しみ方と言っても、こんなに驕り高ぶった振る舞い方は果たして我が国本来の作法なのだろうか。なお我が家ではこのシーンは子供や孫には見せないようにするつもりだ。