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認可保育所「中央保育園」の移転

フェイスブック篇

平成25年7月18日

福岡市中央区今泉にある認可保育所「中央保育園」の移転が騒がれている。今日(こんにち)あるは中央保育園とそこで働く保母さん達のお陰と思っている私にとって、なにが問題なのか分からない。5人の子供を育てながら社会人学校を経営する事の大変さはとても一言では語れない。「認可保育所」に子供を入れれなかった時代は2つの保育所を行き来しなければならなかった。送り迎えは夫婦で分担するが家内の父に手伝ってもらうこともしばしばだった。当時住んでいた大名2丁目の公団住宅から出た後、先ずは北の舞鶴の保育所に1人預け、直ちに中央保育園まで猛ダッシュで4人の子供を連れて行く。その後大丸の交差点を走って渡り、8時半の出勤に間に合わせる。そうこうするうちに1人、また1人と大名小学校に入学する。

認可、無認可を問わず、結果として長女から末っ子まで保育園に送り迎えした期間は連続16年になる。中央保育園の何とありがたかったことか、私は最後の子が卒園する昭和63年の3月、16年もお世話になった感謝の心を表すために園児たちがその上に乗り下りして遊べる「ウサギの像」を寄贈させてもらった。家内の父が他界したのは翌月の4月だった。それは5人全員の卒園にすっかり安心したような人生の仕舞い方だった。

移転に反対する理由は色々あるだろうが、都心部に位置し、そこで懸命に働くお父さん、お母さんに奉仕する姿ほど美しいものはない。どんな雑踏や掃き溜めの中でも子供をしっかりと抱きしめてあげる愛情があれば、親は安心し子供は育つ。たとえパチンコ屋やラブホテルの隣であろうと、一体何が問題なのだろうか。認可保育所に入れたくても儘ならないわが子を持つ親の身になれば、そんなことを問題にすることこそ「贅沢」極まりない態度と思う。さっさと退園させ自分で育てたらいい。そこで初めて保育所と保母さんのありがたさが身にしみて分かるだろうから。