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昨日は「主権回復記念日」、そして今日は「昭和の日」です

フェイスブック篇

平成26年4月29日

前者は平日、後者は休日ですが、私たち日本人にとっての国民的記念日としてはともに大切な日です。しかしここで問題があります。それは祝日を決める時にその日を休日にしてしまうことです。政府や行政機関が主催する「その祝日に関連する行事」動員のために国民に職場で働いてもらっていたのでは困ると言うのであれば理解できますが、政府も行政も昭和の日のために何かやる風でもありません。また国民が一斉に各家庭の入り口に国旗を掲揚する風でもありません。

ここで残るのは「只の休日」だけです。精神性のない「只の非番日」だけではないでしょうか。子供にとっては「只の非登校日」にすぎません。せめて行政機関はそのためのセレモニーはすべきだし、学校では全校朝礼を行い校長先生がこの日の意義を先生や児童、生徒にしっかりと訓示し、紅白饅頭でも渡すべきではないでしょうか。その上で本日は授業なし、解散、休み、とすべきだと思います。さもないと只の休日だけが増えていってこの先どうなるか心配です。「働かない国民」を作ることは、近い将来「働けない国民」となって結果するはずです。

かつてのローマではパンと娯楽と休日をどれだけ国民に与えられるかで各皇帝が競い合った時代がありました。結果は北方のゲルマン人にさえ敵わないほど軟弱な国民になってしまいました。要するに「滅びた」のです。これを「滅ぼされた」と言う人もいますが真実は滅びたのです。ハンニバルの急襲を撃退しカルタゴを全滅させたローマ、プトレマイオス王朝のエジプトを下したローマ、あの時代にブリテン島まで遠征し自国に併呑したローマ、地中海を障壁から海路に変え世界帝国を築き上げたローマ、そのローマも「常在戦場」の気風を捨て、パンと娯楽と休日という豊かさを追い求める怠惰さに身を委ねた結果、内心から滅びていったのです。

日本は決してこうであってはいけません。平日でも十分「主権回復記念日」はお祝いできるのですから。私はむしろ週休2日制(年間52日の休日増)にしたとき、それまであった全ての祝日はそれとして残しながらも、四大節(元旦、紀元節、天長節、明治節)以外は休日から平日にすべきだったとさえ思っています。